2021.02.21

オンライン授業のアイデアその1

新型コロナウィルスの感染は落ち着き始めていますが、まだまだ油断は出来ない状況が続いています。それに伴って、大学も、企業も、場合によっては小・中・高校も授業のオンライン化を維持する、またはさらに進める必要が出てくるかも知れません。
今回は授業をオンライン化する際に
「板書計画はどうすれば良いのか」
「ワークシートは作るべきか、作るとしたらどういう形式にするべきなのか」

について考えたいと思います。

まずは板書計画から。特に小・中・高校では、教員は板書ノートを使い「板書計画」を作ります。
「どういった内容を黒板に書くのか」
「どこに下線を引くのか」
「文字色を変えるのはどこか」
こういったことを予め準備しておくわけです。板書計画は、一斉授業を行う際に児童・生徒が黒板をノートに書き写すことで、学習内容をまとめられるというメリットがあります。一方、アクティブラーニングには向かない手法です。アクティブラーニングの場合、児童・生徒がどの様な活動を行い、どのような結果を出してくるかは、事前にはわからないからです。もちろん結果を誘導することは可能ですが、それはアクティブラーニングとは呼べないでしょう。

オンライン授業の場合、黒板に板書しながらの一斉授業を行う意味は、どの程度あるのでしょう。パワーポイントのようなプレゼンテーションツール(以下、パワポ)で画面共有しながらやれば良いのではないでしょうか。もっと言えば、パワポのファイルは、授業終了後、生徒に配布しても良いと思います。板書内容を書き写すことに生徒の労力を使うのではなく、思考や議論を深めることにこそ時間を費やすべきでしょう。

同様の理由で、ワークシートも内容をもっと変化させる必要があります。重要なキーワードを埋めていくワークシートを、筆者も作ったことがあります。しかし、パワポのファイルを渡してしまい、アクティブラーニングを行うのであれば、穴埋め式のワークシートには意味がありません。むしろ、各種フレームワークやマインドマップのような思考ツールを使い、学習が進むにつれて児童・生徒ごとに書かれる内容が異なるものを求めるべきでしょう。そのためにはワープロや表計算ソフトのファイルをフォーマットとして提供して作業をする、そのできあがったファイルを画面共有してもらい、全員で討論する。そのような授業に変化させていく必要があるでしょう。

もちろん小学校の低学年、場合によっては中学年までは、教員がそれぞれの児童に目を配る必要があり、このような形式のオンライン授業は難しい場合もあります。また、学習効果や反復練習が必要な授業内容とは合わないでしょう。これらへの対処は次回以降で考察していこうと思います。

Written by T.T.Yamada


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