2021.12.03

確認テストの作り方

これまで学習ログの取得・活用について紹介したことがありました。今回は学習ログの定番である「確認テスト」の作り方をご紹介しましょう。

動画やテキストで学習を行った後、その内容をどの程度理解できたかを確認するテストはeラーニングでは大変重要な要素で規格化も進んでいます。大抵は「○×問題」「多肢選択問題」「穴埋問題」で構成されます。ですが「○×問題」「多肢選択問題」は選択肢の中から正解をマークするという問題ですから、基本的は同じものだと言えます。そうすると「多肢選択問題」「穴埋問題」で構成されていると考えて良いでしょう。

多肢選択問題は選択肢の作り方がミソです。

原則としてはまず正答となる選択肢Aを作ります。次に一部に誤りがあり正答であるかどうか悩ましい選択肢Bを作ります。あとは更に誤りの内容が多い選択肢C、D…という様に他の選択肢を作っていきます。
この際、もし選択肢が文章であるならば、選択肢Bの作り方としては文章の前半もしくは後半にのみ誤りを入れる形で作成します。選択肢C以降も同様ですが、場合によっては文章の前半後半共に誤りを含むように作成します。例としては次のような形です。

問題文 高い山を登ると袋菓子の袋がふくらむ。その理由として最適なものを一つ選べ。(中学校理科)

選択肢A 高度が上がると気圧が下がるため
選択肢B 高度が上がると気圧が変化するため
選択肢C 高度が上がると気圧が上がるため
選択肢D 高度が上がると袋が縮むため
選択肢E 高度が上がると袋が伸びるため

この内容だと選択肢Bでも正解だと思えるところがミソです。AかBかを選択するとAは正解、Bは不正解となります。なぜならば、Bの場合は気圧がどう変化するのかを明確にしていないからです。上がるかも知れないし、下がるかも知れません。つまり文章の後半に正解と不正解の両方を含んでいる表現をいれているわけです。

では穴埋問題の場合はどうでしょう。

埋めるための単語を事前に用意して書き込ませるパターンと、そういうものを一切準備せず自分で考えた単語を書き込ませる場合とがありますが、前者は難易度が低い問題を作る場合に使い、後者は難易度の高い問題作成する場合に使います。

前者の場合でも難易度を上げるためには似たような言葉や、よく考えれば埋める言葉としては適切ではないけれども当てはまりそうな単語を用意します。例としては次のような形です。

問題文 次の文章において、①と②に当てはまる語句を書き込みなさい。(中学校社会)
地球を南北に分ける角度を( ① )、東西に分ける角度を( ② )という。

語群:方位角、仰角、走行、傾斜、緯度、緯線、経度、経線、高度、子午線

テキストの中で使われている言葉でかつ耳にしたことがあるだろう言葉を並べるのがミソです。

このようにして様々な難易度の問題を揃えることが重要です。次回は問題の難易度を上げる方法について紹介します。

Written by T.T.Yamada


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