2024.11.01
教育と遊びシリーズ2回目は、我が家の2つの事例を通して「主体的な学び」を引き出すものとは?を考察してみたいと思います。
ボードゲームの教育効果は近年注目されており、学校や習い事などで導入しているところもあるようです。我が家にも20種類以上のボードゲームがあり、現在5歳の娘も暇さえあれば誘ってきます。初めは負けそうになると投げ出していた娘も、ゲームは勝つことも負けることもあるとわかり、やり抜けるようになってきました。
娘が好んでリクエストするゲームに「ナンジャモンジャ・ミドリ」があります。山札から順に謎の生物のカードをめくり、出たことがないカードなら好きな名前を付け捨て札になり、既出カードなら正しい名前を一番早く言った人が総取りできるというものです。
この謎の生物がユニークで愛らしく、名付けセンスでも楽しめ、記憶力・瞬発力勝負なので、大人も子どももハンデ無しで競えます。
ある日、帰省先で時間ができましたがカードは持参していませんでした。すると「ないなら作ってあそぼ!」と言って一緒に作ることに。謎の生物を3枚ずつ描き(本来は5枚)、無事にゲーム成立。楽しい ・好きが、ないなら自分で作ろうという主体的な行動を引き出したのではないかと思います。
小学校のプログラミング教育が必修化し、現在小6の長男の小学校でも一人一台配備される端末にスクラッチが入っています。スクラッチはビジュアルプログラミング言語で、無料で利用できます。プログラミングが好きな長男は日々せっせとゲームやらアプリやらを作っています。
長男のクラスでは、自作ゲームなら休み時間にやってもOKというルールがあり、自作したゲームは友だちもやってくれるそうです。そこでフィードバックをもらい、さらに改良する。分からないことがあればどんどん自分で調べ、試行錯誤し「これだ!」と思えるものを作っていく。やはりそこにある原動力は楽しくて夢中になれるです。
では2つの事例を通して楽しい・夢中になれる要素は?と掘り下げてみると、
①最後までゲームをやりきれた
②ゲームを自分の力で作ることができた
といった達成感や、
①大人にも勝てた!
②友だちが喜んで遊んでくれた!
という成功体験。
さらに②では、自分の発想を具現化できる喜び、友だちの作品から刺激を受け、より面白いものを作ろうという競争心、評価をもらって改良し、レベルアップしていくことを実感できる充足感などではないかと感じます。
興味・関心がきっかけとなり、達成感や成功体験を積み重ねることによって自信が付き、より好きになっていく。それが「主体的な学び」を引き出すのだろうと考えます。
学習教材を企画・制作する際には、子どもたちが主体的に学びたいと思えるよう、達成感や成功体験を得られるような工夫も盛り込んでいきたいなと思います。
Written By Y.Koyama